not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

daily

ミラーボールのお月さま

桑田佳祐のライブの知らせが届く。 『JAZZと歌謡曲とシャンソンの夕べ』 いいかも、いいかも。 会場は、Blue Note Tokyoとクラブ月世界。 おー、待ってました。 ん?クラブ月世界て何処だろう。 検索してみると、神戸三宮のライブホール。 昭和のキャバレー…

guitar

二歳の男子と二人で昼を過ごす。 アンパンマンのギターを持って、私に歌を歌えとせがむので『TSUNAMI』を歌ったら、首を横に振り続ける。 仕方ないので『真夏の果実』を歌ってみると、諦めたような顔をしてギターの弦をポロポロと指で弾く。 おまえはバンド…

これがあたたかい食べものになりますよう

13年前の3.11、私はたまたま婦人科の待合室にいた。前の日、お風呂の中で乳房に塊を見つけて驚いた。スーッと血の気が引くような気持ち。 当時はまだ認知症の父が実家に一人で暮らしていて、身の回りのことは私が通いながら世話していた。だから余計に、自分…

会いたくなったら歌うよ、昔の歌を

仕事を止めて三ヶ月経った。 空を見て本を読んで散歩をして料理をする。 友だちが訪ねて来てお喋りをして見送って夕焼け。 三十年以上、そんな暮らしに憧れていた。 仕事をしていない友人が羨ましくて堪らなかった。 それでも同じ仕事を続けてきたのは何故だ…

塾にも向き不向きがある

新しい町を、毎日少しずつ歩いている。 本屋、雑貨屋、パン屋…。気になる店を見つけるとすぐ入るのでウォーキングというより散歩。 先日は夕刻に思い付き、クリーニング屋まで歩いた。18時半くらいだった。 自転車や徒歩の小中学生とたくさんすれ違う。 皆ん…

住み替えを終えて

住み替えは、トントン拍子に進んだ。 新しい物件を探すのも、四つほど見学して消去法とインスピレーションで一つに絞った。 それまで三十五年間暮らした家は、山と湖に挟まれた夕陽の美しい地にある。車が無いと何処にも行けないけれど、若い頃は何の不便も…

なんか女なんてめんどくさいじゃない

小さな失敗が続く昨今。玄関の鍵を開けたまま寝たり、台所のセラミックヒーターを消し忘れたり、そんなヤラカシ。でも、毎日続くとちょっと落ち込む。 新刊を読んだり週刊誌の連載を追いかけたり、知らない曲を聴いたりカタカナばかりのアーティスト達に感心…

なんで勉強するの?

以前、ほぼ日刊イトイ新聞『今日のダーリン』に、糸井重里さんが娘さんから 「なんで勉強するの?」 と訊かれ、返事を考えてみたという話があった。 私もその質問をよく受ける。 「大人になってルート計算とか使うの?」 「歴史の年号を覚えて何の役に立つの…

どんな旅の空にも美しい出逢いがある

旅は出逢いがあるから愉しいのだと、少しわかってきたこの頃。浜美枝さんのブログに、旅の話が書かれていた。 ある地に建つ趣ある旅館のこと。女将さんとの出会い。浜さんは、きっと何度か其処へ宿泊されたのだろう。 女将さんは、老舗の料理屋の娘さんだっ…

マフラー

年始に娘から 「お母さん、ベージュと黄色のマフラー持ってるよね。アレ、ちょーだい」 サラリと言われた。 あれはダメ。とても気に入っているの。 そんな会話を、昔したことを思い出す。 学生の頃、アルバイト先で二つ年上の男の子が巻いていたマフラー。赤…

行きつけ

子供のころ、行きつけの店が四軒あった。 一つはパン屋。横断歩道の無い片道二車線のロータリーを渡るとすぐにある。いつもガラス戸を開け放していたので、白い三角巾とエプロンのおばちゃんが二人、道路を渡る私を見てニコニコと笑ってくれる。 「バナナロ…

風の強さがちょっと心を揺さぶりすぎて

コロナ禍という初めての状況の中で、今までしたことのない特別な日常を過ごしている。友人にも会わないように、人の多いところには出かけないように、マスクを決して外さないように。仕事をして家事をして、美容院くらいは出かける。 そんな一年半の間に、二…

使い分け

いつも読ませていただいているブログに、SNSやブログの使い分けの話があった。 その方によれば、ブログはライブラリー、Facebookは社交場、Twitterは刹那。 だそうだ。 「そうした使い分けが、僕の書きたいことのバランスを取ってくれる。」 書くことが仕事…

今年の漢字

私は「抱」です。 悲しみを抱いて、苦しさを抱いて、愛おしさを抱いて。 可愛さを抱いて、悔いを抱いて、沈黙を抱いて。 抱いて、抱いて、抱いて。 四月には、父を抱きしめた。 子どもの頃から、父に抱かれた記憶はなく手を繋いだのもほんの数回。 逝く父を…

西日本豪雨

私の暮らす県は、全国でも災害が少ないことで知られている。 2011年の東日本大震災で被災された方も、多く移住して来られた。 降水確率も低く、晴れの日が多い。 だから、大雨警報が出ても、避難勧告が避難指示に変わっても、漠然とした恐怖感だけで、どうす…

小さな旅

父の出生からの戸籍を取るため、県北の町に車を走らせた。 郵送請求も出来るけれど、父が生まれた町の名前が今は無く、どの役場に戸籍があるのか分からないので、辿り教えてもらった町役場へ出かけてみたのだ。 片道一時間半。走行距離に比例して、街から田…

初心

先月から、病院に実習生が来ている。三週間でワンクール。2クールが終わった。 父の担当になった人は、最初の三週間は女子で、次が男子。男子と言っても、三十代くらいだろうか。初めて挨拶されたときには少し驚いた。 二、三日後、その学生さんと少し話をす…