not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

2018-01-01から1年間の記事一覧

フランス人が「小さなバッグ」で出かける理由(デブラ・オリヴィエ)

バッグを替えた。私の場合、バッグはブランドにこだわりが無く、一目惚れで買う。 今回買ったものは、好きなスタイリストさんのプロデュースで、岡山の革職人さんが作ったもの。MINI BOOK BAG という名の通り、小ぶりで使い勝手良く美しい佇まいが嬉しい。 …

Toes (Zac Brown Band)

何処にいても、聞こえてくる音楽をアプリで認識できるのはありがたい。 いいなと思ったら、すぐにタイトルとアーティストがわかる。 つい先日も、それでこの曲を知った。 今日は朝から雨。 皆が出払って一人コーヒーを淹れて、Zac Brown Band を聴く。 色ん…

Toys Blood Music (斉藤和義)

ライブに行く前に、斉藤和義19枚目のオリジナルアルバム『Toys Blood Music 』を聴いた。 やっぱり好き。ますます良い。 今までのアルバムも好きだけど、どんどん良くなる気がする。 たとえば、自分にしっくりくる下着があるとする。肌のように馴染み動くそ…

恋は底ぢから (中島らも)

お気に入りのブログがいくつかあって、更新を楽しみにしている。 中でも『…しょうがないにぃ〜』は、十年以上読み続けている。 時々ものすごくツボな記事がある。そして、その本やアルバムをすぐ注文して読んだり聴いたりする。 中島らもの『恋は底ぢから』…

小さな旅

父の出生からの戸籍を取るため、県北の町に車を走らせた。 郵送請求も出来るけれど、父が生まれた町の名前が今は無く、どの役場に戸籍があるのか分からないので、辿り教えてもらった町役場へ出かけてみたのだ。 片道一時間半。走行距離に比例して、街から田…

浅田次郎

まだ夢の中にいるような日々。 目を醒ませるために、とりあえず美容院に行ってみる。 そこで開いた雑誌に、浅田次郎のインタビュー記事があった。 一時、浅田次郎の作品をたくさん読んだなぁと思い出す。 『壬生義士伝』、『プリズン・ホテル』春夏秋冬四巻…

DEBUT AGAIN ( 大滝詠一 )

最近また、このアルバムが聴きたくなって。 と言うより、大滝詠一の声が聴きたくなって。 よく見ると2016年3月21日のリリース。ああ、ちょうど今くらいの季節だったんだと納得する。陽光とか風とか空の色とか、そういうもので、同じ頃聴いていたアルバムを思…

みなと( スピッツ)

春が少しずつ近づくと、なんだかスピッツが聴きたくなる。 『春の歌』や『チェリー』はもちろん、『ロビンソン』『渚』… 『青い車』『ホタル』『水色の街』…それぞれの曲に季節があって、想い出がある。 そして、最近、よく口遊む『みなと』。 もう会えなく…

泣くなら、ひとり( 壇蜜 )

三ヶ月に一度くらい、家に一人の夜がある。 初めは恐かったけど、今はとても楽しい。 今夜も久しぶりに一人だとわかったので、DVDを借りてくることにした。 前から気になっていた古い古い映画に決めた。 朝食のとき、娘が、「そういえば、おばあちゃん、最近…

ひまわりの夢(斉藤和義)

ちょうど二年前の今頃、仕事で嬉しいことがあって、つい人に話したら 「すごいですね」 なんて言われ、結局自慢話になってしまい後悔したことがある。 その時、ふと、斉藤和義の『ひまわりの夢』を聴きたくなってyoutubeを探したら、このMVが出てきた。 後悔…

初心

先月から、病院に実習生が来ている。三週間でワンクール。2クールが終わった。 父の担当になった人は、最初の三週間は女子で、次が男子。男子と言っても、三十代くらいだろうか。初めて挨拶されたときには少し驚いた。 二、三日後、その学生さんと少し話をす…

I've Got A Feeling ( The Beatles)

近くで昼食を済ませようと辺りを探したら、ファミレスとモスバーガーがあった。どちらにしようか迷って、駐車場が空いているモスバーガーに決めた。 店内に入って意外だったのは、お客さんが皆んな大人お一人さま。静かにお昼を過ごしている。私も席に座り、…

紅盤(斉藤和義)

斉藤和義の『紅盤』には、カヴァー曲も多い。 南佳孝の「スローなブギにしてくれ」には私的な思い出がある。 「キャンディ」は、松本隆の歌詞にため息が漏れる。そのきっかけで、原田真二の最近のアルバムを聴いてみると、当時には気づかなかった魅力を感じ…

本覚坊遺文 ( 井上靖 )

初めての電子書籍は、井上靖の『本覚坊遺文』にしてみた。 先ず、支払い方法から悩んだ。私は昔人間なので、クレジットカード購入で二の足を踏む。ニ、三日経った頃、コンビニでアマゾンギフトカードを見つけた。 これなら、カード番号を入力しなくても本が…

いいとこ取り!熟年交際のススメ( 西原理恵子)

『パーマネント野ばら』で、西原理恵子さんを知った。 最初はちょっと衝撃だったけれど、漫画やエッセイなどを何冊か読むうち、その深い慈愛と説得力に惹かれた。 幼い頃の極貧と、そこから自分の力で脱出した根性と、だからこその優しさ。 この本も以前読ん…

旅上 ( 萩原朔太郎 )

看取り期に入った父は、水も食事も摂らず点滴だけでひと月、おだやかに過ごしている。 初めの頃はベッドでじっと目を開け、まばたきもせず何処かを見つめ続けていた。 そんな姿を見ていたら、ふと 瓶にさす藤の花ふさ短かければ畳のうえにとどかざりけり と…

You've Got Mail

今はあまり家で映画を観ないけど、以前はよくDVDをレンタルしていた。 ちょうど子供たちの手が離れて、親の介護も要らない頃だったと思う。 苦手なジャンルを除いて色々な映画を観たけれど、今でもまた観たくなる作品の一つが『You've Got Mail』だ。 パソコ…

Dulcimer ( りりィ )

りりィを初めて聴いたのは、まだ小学生の時。家庭教師のお兄ちゃんの車の中だった。 当時、母は路地裏で小料理屋をやっていた。お酒と料理の小さなお店で、其処へ通っていた大学生の一人が、私の家庭教師だった。 後に聞いた話では、学生達は皆んなお金が無…

昭和式もめない会話帖 ( 大平一枝 )

ライターの大平一枝さんが好き。 大平さんの文章に初めて逢ったのは、二十年ほど前だろうか。タレントのちはるのインテリア本だった。ちはるのセンスも写真も好みだけど、その文章にとても惹かれた。 調べてみると、大平さんの『暮らしの柄』というサイトが…

老いの道づれ( 沢村貞子 )

尽す女。貢ぐ女。それはたいてい、悪い女とされる。 果たして、ほんとうにそうなのだろうか。 沢村貞子さんのエッセイには、潔さがある。自分が惚れた人に迷いなく愛情をふりそそぐ。 お互い既婚で知り合い、二十余年後に結婚。 沢山の失敗や無念や障壁を、…

熱帯安楽椅子 ( 山田詠美 )

確かに、愛しすぎると苦しみに追いかけられるようになる。と、この本を読みながら改めて思った。相手を好きになればなるほど、その人のすべてを知りたくなる。そして、自分だけのものにしたくなるからだ。自分のものって、何だろう。そんなことは100%不可能…

Fatou (Fatoumata Diawara)

雑誌に紹介されていたアルバムのジャケットに一目惚れ。すぐにAmazonで注文した。そして、四週間が過ぎて…もしかしたら騙されちゃった?と不安になった頃、ようやく届いた。 すぐに聴いてみると、予想どおりの素敵な音楽。それから、このアーティストは何処…

clouds (Joni Mitchell)

平日のお休みを週に一度取るようにしている。その日は出来るだけ用事を早く済ませ、人に会ったり、一人でいろいろなものを見たり聴いたり食べたりする。 本当はラーメンを食べたいけど、一人でラーメン屋さんは憚られる。頑張っている男性達の僅かな休憩を、…

最後の伝言 save the last dance for me(原田マハ)

驚いたなぁと、この短編を読みながら感じた。原田マハの『最後の伝言』は、表題『あなたは誰かの大切な人』という文庫の最初にある。 享年七十三歳のお母さんの葬儀から始まる。残されたお父さんと娘姉妹。そのお父さんとお母さんが、自分の父母に重なる。な…

Local Hero

正月三ヶ日が明けて、仕事始め。極寒の朝にエアコンが勝手に切れる。 付けても付けても切れるので、家の中が冷たすぎて手足が悴む。 そんな冷たい手で、ホットケーキを焼いて、コーヒーを淹れる。 連休は、なにかとせわしくて、本も音楽も映画も忘れてしまう…