三ヶ月に一度くらい、家に一人の夜がある。
初めは恐かったけど、今はとても楽しい。
今夜も久しぶりに一人だとわかったので、DVDを借りてくることにした。
前から気になっていた古い古い映画に決めた。
朝食のとき、娘が、「そういえば、おばあちゃん、最近元気よね」と言う。
そうそう。先日、義母は箍が外れたように怒り狂い大泣きをした。色々考え過ぎてストレスが溜まっていたのだろう。その後、ケロッと忘れてしまったかのように、元気になったのだ。
娘は私を見て、「お母さんも、今夜観る映画、泣けるのにすれば?泣くって良いことなんだって」と、おしえてくれる。
そうかもしれないけど、私は泣くとわかってる映画や本は苦手。
そんな話から、以前読んだ壇蜜さんの『泣くなら、ひとり』を思い出した。
おもしろかったなぁ…
笑うおもしろさではなくて、クスッとしてしまうような。苦笑いとか。ちょっと自分に似ているようなトコロもあってヤだったり、文章とその視線にドキッとさせられたり。それは、忘れていたことを思い出させられたときのドキッ。
出勤する娘に手を振って、家に一人になる。
心配してくれてるんだろうな。でも、母さんはだいじょうぶ。ちゃんとひとりで、泣いてるから。