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苦味( ビター )を少々 399のアフォリズム( 田辺聖子 )

アフォリズム( aphorism )を日本語にすると、格言とか名言。

三省堂 大辞林によれば、「簡潔な表現で人生・社会などの機微をうまく言い表した言葉や文。」となる。

 

この本は、田辺聖子の著書から、399個のアフォリズムを集めたもの。

偉人、著名人、作家などの名言を集めた本は他にもたくさんあるけれど、個人的に、魅力を感じるものと感じないものがある。

 

知ったかぶりでは薄っぺらい。

上から目線には、寄り添えない。

お説教では、なかなか人の心には伝わらない。

 

田辺聖子のそれは、大らかで、ちょっと苦味も入って楽しい。

読んで忘れて、そのずっと後に何かを経験したとき、「ああ、あれ!」と思い出す。

そして、またこの本を開いて、フフフと笑う。

 

人生のこと、恋愛のこと、男と女、やさしさ、別れ、歳を取ること…

 

  男と女のつきあいにボロが出てはいけない。「何クワヌ顔」というのは、男と女の、ほんものの恋に、いちばんたいせつなのだ。

 

  私にいわせれば、人を責めるのは想像力がないからである。責めるというのは何かの確信があるからで、確信と想像力は相反するものである。

 

  女から見ると自分よりほかの女を愛してる男はみな、間抜けて見えるもんだ。

 

パッと開いたページに、見つかるおもしろさ。今夜は何が出てくるかしら。

 

 

 

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