not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

紅盤(斉藤和義)

斉藤和義の『紅盤』には、カヴァー曲も多い。

 

南佳孝の「スローなブギにしてくれ」には私的な思い出がある。

「キャンディ」は、松本隆の歌詞にため息が漏れる。そのきっかけで、原田真二の最近のアルバムを聴いてみると、当時には気づかなかった魅力を感じた。

「ジェラス・ガイ」は、ジョン・レノンが、オノ・ヨーコに作ったと言われている。

この程度の嫉妬は特別なものじゃなく、そうそう、と共感してしまう。

 

BONNIE PINKとデュエットしてる「真夏の果実」には艶がある。女性の声と絡むときの斉藤和義の声は、悪意の無いいやらしさがあっていい。

 

「天使の遺言」は、森雪之丞早川義夫の最強な曲。他の誰にも作れない無二の価値を感じる。

沢田研二の「ダーリング」は、王道。

 

そして、「君に会うまでは」を、このアルバムで初めて知った。

誰の曲だろうと探したら、浜田省吾だった。そういえば、今まで浜田省吾を聴いたことがない。聴いていると突然、"べた"という言葉が浮かんできた。

辞書を引いたら「ひねりがなく、面白味に欠ける」と書かれている。

あんまり良い意味の言葉じゃないのかも。

 

  今夜はそっと時計を 君はバッグにしまい

  僕も気づかないふりで どこまでも歩くよ…

 

そうやってただ二人歩く。震える君の肩先に僕のセーターをかけなよって、うえ〜と思う。

でも。

そんなこと言いながら、内心は素敵だなぁとニヤける。

やっぱり恋は"べた"がいいね。

 

 

f:id:marico1209:20180224223446j:plain