心配性で困る。
自分のあの言葉が相手を傷つけていないかという心配。
返事が来ない相手に何かあったんじゃないかという心配。
書かなきゃよかった、言わなきゃよかった、訊かなきゃよかった。
ま、どの心配も徒労なのだけど。
年上の女性が書いた本が好き。
田辺聖子、森瑤子、山田詠美、沢村貞子、岡本敏子、向田邦子、渡辺和子、群ようこ…。
家族から「最近イライラしてるね」と言われ、自覚が無かったのでちょっとゆっくりしようと思った。
休日に、自分が楽しいことを探しに出かけたら、本屋と整体と子どもの頃暮らした町のお散歩になった。
本屋で田辺聖子さんの『上機嫌な言葉366日』を買って帰る。
「おもろいオナゴはんはこの世のタカラじゃ」
私はこのごろ、幸福になる能力のあるなしは、ひとえにかかって
「棚上げできる能力」
にあるのではないか、と発見した。
人生はだましだまし保ってゆくもの。ゴチャゴチャしてるうちに、持ち時間、終わるわよ。
先に生きた人の言葉はおもしろい。
ちょっと笑ったり切なかったり、自分を省みて痛かったり。
勝手な想像と心配で凝り固まったアタマを緩めて、全部消しゴムでゴシゴシ。
あー、軽くなった。