そういえば、人に会って話すことが減ってしまった。
LINEやメールというツールもだけど、何よりコロナが大きな所以だろう。
以前は当たり前のように月一回会って食べてお喋りしていた友達が、今は当たり前のように誘い合わなくなった。誘わないことが思いやりのような感覚になっている。
仕事の相手なら、99%がスマホで事足りる。
こんな時だから余計に、この本を読みたくなった。
『会って、話すこと。』
話しても話しても、いや、話せば話すほど自分の気持ちが伝わらないもどかしさを感じたことはないだろうか。私は持っている言葉が少ないので、その虚しさをよく感じてしまう。
相手の気持ちと自分の思いをうまく絡めながら、後味良く会話できない。しかも、
「あー、あんなこと言わなきゃよかった」
そんな反省ばかり。
でも、この本はいわゆる「会話術」について書かれているのではない。
面白くて笑いながら、ほぉほぉと納得しながら、会話って何なのか、其処に導かれる。
別に会話って何なのか結論なんて要らないかもしれないけど、それに辿り着いたら会話がとてもシンプルで楽なものになる。
しかも、よくわからないけど、今まで自分が生きてきて関わってきた人達の言葉を思い出す。
思い出した言葉で声を思い出して、声と一緒に顔が見えて、ちょっとだけ泣きそうになる。
黙って想い、考えたすえ、どうしてもこぼれ落ち、相手に伝わる言葉が「話す」である。そのことばがあなたの人間性であり、そのもっと後には「書く」がある。
会話に「術」なんて要らないんだね。
私もそんな言葉で話すような人になりたいな。