西原理恵子さんご本人が「下品」と公言するこのシリーズは、「ダーリンは70歳」から6冊目。
あの高須クリニックの院長と、漫画家西原理恵子さんのバカップルぶりが描かれている。
確かに表現は「下品」かもしれない。
でも、私の思う「下品」とは違う。
本当の「下品」というのは、人を見下したり蔑んだりする言動じゃないかな。
読みながら笑いながら、人生の終盤にたくさん幸せで良かったねと声をかけたくなる。
いろんな辛抱もしてきたし、何度も泣いてきたし、屈辱も諦めも経験しながら自分の力で得た幸せに誰が文句など言えるだろう。
そして、西原理恵子さんの描く作品には、なんだかわからない恥じらいとか思いやりを感じる。
コロナ禍と年度末で、日々難しいことばかり考える昨今。
こんな時は読み物も考えないものが良い。
わははははと笑ってジンとして、あー楽しかったと本を閉じる。
そんなひと時を、ありがとうございました。