not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

South Of The Border (南佳孝)

ようやく梅雨らしい天候になった。

降り続く雨が少しあがったら、鳥が急いて鳴き始め、蝉も負けじと音を立てる。

暦ではもう夏だけど、本格的な暑さはまだまだこれから。

夏が来る。

そう感じたら、皆それぞれに聴きたい曲を思い浮かべるんじゃないかな。

私にもそんなアルバムがいくつかある。

 

南佳孝の『South Of  The Border』も、その一枚。

1978年にリリースされている。あー、もう随分前なんだ。

初めて聴いたのは、もう少し後だった。

 

昔の記憶はおもしろい。

私がこの曲を一緒に聴いたと憶えている人は、私じゃない他の人と聴いていた記憶を持っていたりする。

この曲を私と一緒に聴いたと憶えている人を、私は憶えていなかったりする。

夫々の人が、それぞれの記憶を持っている。

 

思い出は、年月と一緒に形を変えていくのだと最近気づいてきた。

そしてきっと、最期には、自分の創り上げたものばかりが残るのかもしれない。

 

それでも、良い曲はいつまでもその魅力を変えない。

才ある人の歌詞やメロディーやアレンジ、そして演奏は、何十年経てもその印象を変えない。

このアルバムの中の一つひとつの曲は、あの頃の憧れや無謀、せつなさも愛しさもちゃんと蘇らせてくれる。

 

ジャケットも良いでしょ。

 

 

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