数年前までは、アイラインを引かなかった。
歳を取ると顔や体の輪郭がぼやけてくる、というのは本当で、ふと、ガラスや鏡に映った自分の顔が元気無さそうに見え始める。
それで、アイラインを少し入れてみると、いくらかはマシになる。
娘におしえてもらいながら、ペンシル、パウダー、リキッドといろいろ試して、ようやく自分の描き易いものが見つかってきた。
そんな朝の化粧の時間に
oh うつろうよなアイラインがいいじゃない…
と、口ずさむ。
恋をしていたのは 去年の夏の頃さ…
『Oh! クラウディア』は、1982年にリリースされたアルバム『NUDE MAN』に収録されている。
桑田さんが27歳のときの曲。
誰に恋をしていたのか、誰を見て歌詞を書いたのかわからないけれど、去年の夏の恋を思い出しているせつない曲。
きっと、私も恋をしたり失ったりしていた頃だったのだろう。
とにかくよく聴いた。今も、ジンワリと沁みてくる。
実は、化粧のとき、マスカラを塗りながら思い出す曲がもう一つある。
かわいいまつげの先まで恋い焦がれてた…
それも、サザンの『ドラマで始まる恋なのに』。
桑田さんて、女の人のどこ見てるんだろう。と、思うほど、その表情や仕草、小さな部位を上手に表現している。
ロマンティストなんだね。歌を作る人って。