前作から、もう18年も経っていたんだ。
二作目で最後の作品になるらしい『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス』を、ようやく観ることができた。
キューバの歴史、自然、音楽。
イブライム・フェレール、オマーラ・ポルトゥオンド、コンパイ・セグンド、ルベーン・ゴンサーレス…高齢のミュージシャン達の演奏、声、懐深さ、揺るぎなさ。
人生とか、苦悩とか、愛とかをもう一度見つめたくなる素敵なドキュメンタリー。
産まれた場所も、環境も、年代もそれぞれ異なる私達が、抗えない中でどう生きるのか。幸せとか不幸とかの言葉で分けられないアディオス。
その答えは、この映画の中の彼らの顔に書かれているような気がした。
たまたま、この日、友人からランチに誘われた。
実はこういう映画を観に行くつもりなんだけど、良ければ一緒にどう?と誘ってみた。
音楽や映画には興味の無い彼女が、珍しく乗り気になって二人で観た。
観終わって外に出て信号を待っていたら、友人が
「あんな人生も良いなと思った」
と、ポツリ。
何にしても、映画のラストからエンディングまで、立ち上がって踊りたかった。
なぜ皆んな、座っていられるのか不思議だった。
次回、DVDで観るときは、ひとりでいっぱい踊ろうと思う。