好きな本屋さんで、『パンプルムース!』という素敵な本を見つけた。
すみれ
あなたにもおばあちゃんがいる?
よのなかには たくさんおばあちゃんがいるものね
私には、四人のおばあちゃんがいた。
父の実母と養母、母の実母と、実母が亡くなった後に嫁いできた継母。
わたしにもおばあちゃんがいて
かのじょはすみれのはなににていたわ
四人の中で一番好きなおばあちゃんは、母の継母だった人。
子供の頃、夏休みと冬休みにはずっと、そのおばあちゃんと過ごした。
よのなかのおばあちゃんは みんなすみれのはなににているのかしら
あなたのおばあちゃんはどう?
確かに、彼女はすみれの花に似ていた。
笑顔がとても優しくて、綺麗で、いつも抱きしめてくれた。
そんな私も、もうおばあちゃんになってしまった。
なってしまって初めて、"おばあちゃん"も一人の女性なのだとわかった。
人生を笑ったり泣いたり誰かを愛したりしてきたのだとわかったら、もしかすると、それがすみれの花に似ている所以なのかしらと思った。
私もいつか、すみれの花に似ていると言ってもらえたら、嬉しいな。