正月三ヶ日が明けて、仕事始め。極寒の朝にエアコンが勝手に切れる。
付けても付けても切れるので、家の中が冷たすぎて手足が悴む。
そんな冷たい手で、ホットケーキを焼いて、コーヒーを淹れる。
連休は、なにかとせわしくて、本も音楽も映画も忘れてしまう。だから、昨日は、時間の合間に文庫本を一冊買い、レンタルDVDを一本借りてきた。
好きな映画はいくつかあるけど、『Local Hero』は格別。
1983年の作品で、初めて観たのは十五年ほど前だろうか。音楽を監修したマーク・ノップラーが大好きで、そこから入った。
大手石油会社に勤めるエリートサラリーマンが、用地買収のためスコットランドの小さな村に出向く。
彼が其処で得たもの、捨てたもの。知ったこと、忘れたこと。感じたこと、感じられなくなったこと。
美しい風景と人の情感に、ノップラーの音楽が相まって、なんとも言えない心に残る作品になっている。
意識しているわけじゃないけど、何となく心の拠り所を探している時がある。
この映画をまた観たくなったら、そんな時かもしれないね。