not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

この世で一番キレイなもの(早川義夫)

いつの時代から「正直」だけで生きていけなくなったのだろう。 利便性のある嘘は、暗黙の了解で世の中にたくさんある。 建前の決め事は、守られるために作られていない。 見えないフリ。聞こえないフリ。 強いものには巻かれるか吠え返すか。 弱いものには関…

一切なりゆき (樹木希林)

本屋の中を歩いていると、樹木希林さんの言葉を集めたものが出ていた。 先日お亡くなりになったのに、早いなぁと思う。 いろんなメディアが彼女の言葉を取り上げ、それは様々な人たちの胸を打ち夫々の人生を顧みるきっかけとなった。 私は意地悪なのだろう。…

キオミ (内田春菊)

山田詠美の話をしたら、その人が、内田春菊の『キオミ』をおしえてくれた。 早速、買って読んでみた。 なんだろう。そこに書かれている頃の感覚を覚えているようないないような。 読み終えて、おしえてくれた人とまた話したら、彼はこの本を二十年以上前に読…

使い分け

いつも読ませていただいているブログに、SNSやブログの使い分けの話があった。 その方によれば、ブログはライブラリー、Facebookは社交場、Twitterは刹那。 だそうだ。 「そうした使い分けが、僕の書きたいことのバランスを取ってくれる。」 書くことが仕事…

120%COOOL (山田詠美)

休日の朝、一人で山田詠美の『120%COOOL』を読む。 止まず湧き出てくる美しい言葉にため息が漏れる。 お昼は友人に誘われてランチ。 経済や歴史を好きな彼女が、最近読んだ本の話を聞かせてくれる。 「貴女は最近何を読んでるの」 と訊かれて、120%COOOLと答…

ひとり紅白歌合戦2013 (桑田佳祐)

サザンオールスターズのライブチケットをエントリーして、結果待ちの日々。 車の中で『第二回ひとり紅白歌合戦』のDVDを観ている。 ひとり紅白歌合戦は、桑田佳祐がAAAのため開催しているライブで、昨年第三回で最後となった。昭和歌謡を中心に最近の曲まで…

でーれーガールズ (原田マハ)

年末年始は、皆の笑い声やお喋りをBGMに、ただただ動いてやるべきことをする。 私も皆とのんびり遊んでいたいけど、なかなかそうはいかない。 今年はいつになく、不穏な出来事もあり、気持ちに少し傷が出来た。 そんなお正月三が日が終わり、ようやく一人に…

ボヘミアン・ラプソディ

昨年末、友人に誘われて、映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観た。 そのとき彼女はすでに2度目で、翌週また一人で3度目を観に劇場へ出かけたらしい。 実を言えば、私はクイーンをあまり聴いたことがなかった。だから、クイーンへの愛着とか曲の知識も無くこ…

今年の漢字

私は「抱」です。 悲しみを抱いて、苦しさを抱いて、愛おしさを抱いて。 可愛さを抱いて、悔いを抱いて、沈黙を抱いて。 抱いて、抱いて、抱いて。 四月には、父を抱きしめた。 子どもの頃から、父に抱かれた記憶はなく手を繋いだのもほんの数回。 逝く父を…

そっとおやすみ (布施明)

娘が観ている音楽番組を何気なく見ていたら、突然、布施明が出てきた。 松崎しげると一緒に『君は薔薇より美しい』を歌っていて、二人の歌唱力に圧倒されながら、早く早くと慌てて出窓に置いてある母の写真を取る。 母は昔から布施明が大好きで、テレビに出…

IN/SECTS magazine

冬の寒さは好きじゃないので、師走に入ってもなんとなく緩い気候はありがたい。 日々の反省は、午前中の時間の使い方。 6時に起きて、8時過ぎには家族を送り出す。その間に、食事を作り、食べた食器を洗い洗濯機のスイッチも入れる。 一人になったそこからが…

Falling in love

街の中は、もうクリスマス。 広場には大きなツリー。流れる音楽もディスプレイも、季節を急かす。 まだ早いでしょと横目で見ながら、そんな光景を見るといくつかの映画を思い出す。 その中の一つが、ロバート・デニーロとメリル・ストリープの『恋におちて』…

日本の女(向田邦子)

先日、初めて"焼き鳥屋"へ行った。 夜に仕事を持っていると、夜に出かけられない。 なんとなく出難く、しかもお酒を飲まないので余計に機会も無い。 だから、焼き鳥屋も初めて。 そのカウンター席で、黒い厚みのある角皿に焼きたてを置いてくれる。 熱い熱い…

股旅 (奥田民生)

何年経っても手離したくないアルバムがいくつかある。 そのうちの一つが、奥田民生の『股旅』。 日々の生活から離れて旅をするのは、人の憧れ。 見たいもの、聞きたいこと、感じたいもの、食べたいもの、逢いたい人、喋りたい、体験したい憧れ。 道祖神の招…

4 Unique Girls

山田詠美の小説はいくつか読んでいても、エッセイはあまり読んだことがない。 『4 Unique Girls』は、ある女性誌の巻頭連載エッセイをまとめたもの。 こんな形で"山田詠美ソウル"を堪能できるなんて思わなかった。しかも、この年齢になったそのアタマの中を…

世界の果てまで ( 山下達郎 )

少しずつ気温が下がっていく。 あんなに暑かった日々が嘘のように、長袖を着て靴下を履く。 きっともうすぐ、木々は紅葉して渡り鳥もやってくる。 そんな季節になると、山下達郎が聴きたくなる。 たくさんの曲があるけれど、『世界の果てまで』が一番好き。 …

サヨナラ、学校化社会 (上野千鶴子)

もう二十五年間同じ仕事をしているけれど、やりながらいつも疑問ばかり感じている。 仕事の時の自分の言動が、自分の考え方に合っていないのがわかる。 それでも、決められた社会のルールに乗らなければ仕事の目的が果たせないので、違和感との折り合いをつ…

ドラマで始まる恋なのに(サザンオールスターズ)

秋になると聴きたくなる曲の一つに、サザンの『ドラマで始まる恋なのに』がある。 これは、1996年に発売された12枚目のオリジナルアルバム『Young Love』に収録されている。 その後、なぜか『バラッド』などのベストアルバムにも収録されず、ライブでもたぶ…

あん

映画『あん』を観た。 ずっと気になっていたのに、先延ばしにしていたら、主役の樹木希林さんが亡くなってしまった。 なんて、さみしい。 この作品は、襟を正して観たいものだった。 「生きる」ということ、「自由」ということ。 「せつない」とか、「嬉しい…

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス

前作から、もう18年も経っていたんだ。 二作目で最後の作品になるらしい『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス』を、ようやく観ることができた。 キューバの歴史、自然、音楽。 イブライム・フェレール、オマーラ・ポルトゥオンド、コンパイ・セグ…

アンコール( 斉藤和義 )

晴天続きの酷暑が、少ーし緩まったら、今度は連日の大雨。 日本各地で、豪雨や地震、土砂災害が続く。 被災した人達のことを思えば、やっぱり気持ちが沈む。遠い空の向こうを案じていたら、自分のスマホがけたたましく緊急速報を知らせる。 他人事じゃないね…

Segundo Trio Esperanca (Trio Esperanca)

十年ほど前だったか、まだネットでの交流が新鮮だった頃。 ある「掲示板」で色々な方とお話しさせてもらっていた。 経営者さん、お医者さん、物理研究者さんなど、職種も年齢もバラバラな方達が、音楽、映画、スポーツ、暮らし…それぞれの日々の一部を共有す…

九月

なんとなく涼しい。そう感じたら今朝は気温が27度。 夏の終わりはいつでも… 気がつくと、原由子の『恋はご多忙申し上げます』を歌っていた。 秋が恋をせつなくすれば… まだまだ、桑田佳祐の曲には意外に「秋」が多い。 九月は、自分が生まれた月。 そして、…

かんがえる子ども (安野光雅)

ランドセル商戦がピークだそうだ。 GPS付きや、端末タブレット収納機能。2011年度から実施された「脱ゆとり教育」による教科書や教科の増加で、ランドセルも大型化しているらしい。 詰め込み教育から、ゆとり教育、やっぱり脱ゆとり。 なんだかなぁ…と思って…

日本の小さな本屋さん (和氣正幸)

前回の記事に書いた"読みたい本が見つかる小さな本屋さん"が、大きな本屋に並べられた『日本の小さな本屋さん』の中に掲載されていた。 和氣正幸さんというライターが、小さな本屋の魅力を伝える「BOOKSHOP LOVER」という活動の一つとして発行した本。 全国…

必要な言葉 ( 谷川俊太郎 )

四年ほど前、本屋で読みたい本が探せなくなっていた。 探せないというか、見つけられない。 何かは読みたいのに、どれを見ても買って帰ろうと思えない。 家にも、読んでいない本がいくつかあるので、それを開いてみるのだけど、どうも興味がわかない。 そし…

パンプルムース!( 江國香織 文 いわさきちひろ 絵)

好きな本屋さんで、『パンプルムース!』という素敵な本を見つけた。 いわさきちひろの絵と、江國香織の文。 すみれ あなたにもおばあちゃんがいる? よのなかには たくさんおばあちゃんがいるものね 私には、四人のおばあちゃんがいた。 父の実母と養母、母…

マディソン郡の橋 (ロバート・ジェームズ・ウォラー)

何年も前にこの映画を観て、その後、原作を読んだ。 原作は映画より静かで強烈だった。 ふたりのことは事実だから、取材すればもっと色んなことが明らかになるだろう。 でも、どんなに詳細が分かってもお互いの心の中は計り知れない。 ただ、ちょっと感じた…

西日本豪雨

私の暮らす県は、全国でも災害が少ないことで知られている。 2011年の東日本大震災で被災された方も、多く移住して来られた。 降水確率も低く、晴れの日が多い。 だから、大雨警報が出ても、避難勧告が避難指示に変わっても、漠然とした恐怖感だけで、どうす…

アイネクライネナハトムジーク( 伊坂幸太郎 )

本屋の平置きで目にしたタイトル。アイネクライネナハトムジークって、曲名だよねぇ…モーツァルトだったか。でも、斉藤和義にもアイネクライネという曲がある。 あとがきを読んで、この小説は、伊坂幸太郎が斉藤和義のファンであることが執筆のきっかけと書…