not too late

音楽と本と映画と日々⑅︎◡̈︎*

元気を出して(Lisa Halim feat. Micro from DefTech)

三日後に海外旅行へ発つ娘が、大きなスーツケースに少しずつ荷物を入れている。

ふと、スマホを出して、

「これ、カバーなんだけどとてもいい曲」

と、聴かせてくれる。

Lisa Halim と、デフテックMicroの、優しい波のような歌。

 

   涙など見せない強気なあなたを…

 

ああ、この曲。オリジナルは竹内まりやの『元気を出して』だね。

 

娘の海外旅行は、もう何度目だろう。私自身が海外に出かけないので、何度目でも慣れなくて、一人で心配になる。

今回もかなり遠い国へ行くので、出発して帰国するまでずっと心配し続けると思う。

彼女には彼女の人生があって、元気で好きなように生きてくれたらいいのだけれど。

 

   チャンスは何度でも訪れてくれるはず

   彼だけが男じゃないことに気づいて…

 

そんなフレーズがちょっと気になって、爪を塗っている背中を見る。

恋は決して楽しいだけじゃないけど、そろそろ新しい人が現れるといいね。

恋だけが幸せになる方法じゃないけど、手を取り合う人がいてもいいね。

 

どんな貴女も笑ってくれる。

この夏は、そんな人に出逢えますよう。

 

 


元気を出して / Lisa Halim feat. Micro Def Tech

 

 

 

歩いて帰ろう(斉藤和義)

今年度は、なんだか仕事時間が増えている。

それに合わせて、生活時間が不規則になっている。

そして朝起きて夜寝るまで、時計ばかり見て、時間の計算ばかりしている。

 

空いた時間に美容院へ行き、帰りに寄り道をした。

懐かしい大学構内を日傘をさしてユラユラ歩く。

暑い日差しの中、遠い山並みも近くの銀杏の緑もゆったりと風に揺れる。

 

斉藤和義の『歩いて帰ろう』を思い出す。

   急ぐ人にあやつられ 右も左も同じ顔

   寄り道なんかしてたら置いてかれるよ すぐに…

 

この曲は、1994年『ポンキッキーズ』のオープニング曲でヒットした。

でも、当時自分の思う音楽活動が出来ず悶々とした気持ちを歌詞に書いたと、何かで読んだことがある。

 

Twitter一年目で、アカウントを削除した。

心優しいフォロワーさん達に恵まれて楽しかったのだけど、やはり、私には彼処は急がし過ぎた。クルクル回る情報に、クルクル目が回る。

田舎のネズミが、Twitterという都会に出てみたけれど、田舎が恋しくなったような気持ち。

削除して、なんだかホッとした。

 

   急ぐ街を見下ろして のんびり雲が泳いでく…

 

仕事もプライベートも、自分の思うように出来なくて当たり前なのかもしれない。

でも、急ぐ人にあやつられるのは嫌だな。

 

たまには、のんびり歩いて帰るのもいいね。

 

 

 

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South Of The Border (南佳孝)

ようやく梅雨らしい天候になった。

降り続く雨が少しあがったら、鳥が急いて鳴き始め、蝉も負けじと音を立てる。

暦ではもう夏だけど、本格的な暑さはまだまだこれから。

夏が来る。

そう感じたら、皆それぞれに聴きたい曲を思い浮かべるんじゃないかな。

私にもそんなアルバムがいくつかある。

 

南佳孝の『South Of  The Border』も、その一枚。

1978年にリリースされている。あー、もう随分前なんだ。

初めて聴いたのは、もう少し後だった。

 

昔の記憶はおもしろい。

私がこの曲を一緒に聴いたと憶えている人は、私じゃない他の人と聴いていた記憶を持っていたりする。

この曲を私と一緒に聴いたと憶えている人を、私は憶えていなかったりする。

夫々の人が、それぞれの記憶を持っている。

 

思い出は、年月と一緒に形を変えていくのだと最近気づいてきた。

そしてきっと、最期には、自分の創り上げたものばかりが残るのかもしれない。

 

それでも、良い曲はいつまでもその魅力を変えない。

才ある人の歌詞やメロディーやアレンジ、そして演奏は、何十年経てもその印象を変えない。

このアルバムの中の一つひとつの曲は、あの頃の憧れや無謀、せつなさも愛しさもちゃんと蘇らせてくれる。

 

ジャケットも良いでしょ。

 

 

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残花亭日暦 (田辺聖子)

少し遠出のドライブを楽しみにしていたら、当日は朝から大雨。

それでも、たまのお休みなのにと目的地を変えて出かけた。

 

その図書館は、山の中の小さな駅に連結している。

TSUTAYAとスタバも入っていて、椅子もテーブルもたくさんある。

好きな本を、好きな椅子で、時間を忘れて楽しんだ。

 

田辺聖子さんの著書は、小説も好きだけどエッセイもおもしろい。

笑いあり、涙あり。しみじみしたり、なるほどと共感したり。

『残花亭日暦』は日記形式で、中に、ご主人の看取りのことも書かれている。

人生の途中で出逢った最愛の人が病気になり、命絶えるまでを見守る。

壮絶なのだけど、あたたかい。愛が大っきい。

 

そしてふと思った。〈かわいそう〉と思ってくれる人間を持ってるのが、人間の幸福だって。〈愛してる〉より、〈かわいそう〉のほうが、人間の感情の中で、いちばん巨きく、重く、貴重だ。

 

「かわいそに。ワシはあんたの味方やで」

逝く方も、見送る方も、お互いを〈かわいそう〉と愛おしむ。

 

読みながら泣きそうになって、あわてて前を向いた。

図書館の大きな窓から見える山々も、雨に煙る。

 

田辺聖子さんは、冷静でありアッサリしているようで、やっぱり最期まで女だったような気がする。

天国でおっちゃんに会えたかしら。

心からご冥福をお祈りします。

 

 

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夢で逢ってるから (DREAMS COME TRUE)

先日、娘と二人で鎌倉へ遊びに出かけた。

鎌倉へは、まだ三度目の初心者旅。

駅を出て大勢の観光客から離れ、以前おしえてもらった"sahan"というカフェに歩く。

外の雑踏とは別世界のゆったりとした店内で、やさしいランチをいただく。

 

それから江ノ電に乗り、由比ヶ浜で散歩。

一人のときは気のままに歩くけれど、娘がいると彼女がナビになる。

お店を見たり、コーヒーを飲んだり、お土産を買いながら鎌倉へ戻った。

 

前々回は、友人と明月院を訪れた。

六月の満開の紫陽花を堪能。もう暑くて、汗を拭きながら階段を上った。

今回は五月初旬だったので、紫陽花には早くて半袖もまだまだ寒かった。

 

そう。鎌倉へ行くたび、ドリカムの『夢で逢ってるから』を思い出す。

とても好きな曲。

 

忘れたいことを忘れようとしているうちは忘れられない。

"私は大丈夫"と笑うのは可愛げがないと言う人もいるけど、それが一番かわいいような気がする。

夢で逢っているうちはまだ大丈夫じゃない。

それを胸に仕舞えたら、少しずつ新しい自分になっていく。

憂いを抱いた笑顔が、いつか晴々と空を向けますよう。

 

私は大丈夫、夢で逢ってるから。

 

 

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斉藤和義 弾き語りツアー 2019

斉藤和義はなぜカッコいいんだろう、と改めて思う。

色んな"カッコいい"があるんだけど、この人の不思議。

 

一昨年のライブは弾き語り。昨年はバンド。そして今年は弾き語り。

その間に、中村達也とのユニットMANNISH BOYS の活動。

ドラマの主題歌、映画の主題歌、東京スカパラとライブ…

 

なのに、地方の小さな会場を忘れない。

そして、「なんか毎年来てるよねぇ…好きなんだよね…ここ」とポソリと言う。

 

ヘアスタイルもいい。

娘に言わせると、あの髪はNGらしい。世代の違いなのか、好みの違いなのか。

 

何よりギターが良い。専門的なことはわからないけど、聴き惚れる。

弾き語りのライブはステージにひとり。たくさんのギターを並べている。

それら一つひとつの名前を知りたいな。

名前というのか銘柄というのか分からないけれど、確かに、それぞれのギターは、音の湿度や温度、繊細さや太さ、響き方も異なっていて興味深い。

 

そして声が良い。甘いのに力強く、せつないのに冷たい。

私的には、静かに聴ける弾き語りライブが好きなので今年は嬉しかった。

堪能した。

 

この町の会場はかなり古く、数年先には移転して新しくなる。

どんどんメジャーになって忙しくなって、小さな会場に来なくなったアーティストも多い。

出来るなら、これからも彼のギターと声を近くで聴けますように。

 

 

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サザンオールスターズLIVE TOUR 2019

8会場にエントリーしたら、1会場に当選した。

娘と同行二人片道5時間、電車に揺られ人に押され行列に並び取るもの手につかず。

漸く会場に入れたら、女子お手洗いの長い長い列。

あーもうライブはこれを最後にしようかしら…なんて弱気になる。

済ませて手を洗い終わる時にオープニング。蜘蛛の子を散らすように皆んな席へ走る。

そして始まったサザンオールスターズLIVE TOUR 2019。

 

じっくり聴いて、一緒に歌って、皆で踊って。

あの曲も、あの曲も、あの曲も嬉しかった。

 

サザン40周年。デビュー曲からぶっ飛ばして、走って走ってちょっと休憩。

そして再開。今も尚、ゆっくりじっくり上り続けている。

長い道のりには、きっといろんなことがあっただろうし、ファンにも勿論いろんなことがあった。

ライブで一つひとつの曲に、サザンと自分と、共に聴いた人達や情景を思い出す。

口に出さない想いが、ステージと客席に溢れていたんじゃないかな。

 

演出も素晴らしく、親しみは変わらず、懐かしさもこれからの人生も愛しめる良い時間だった。

 

もうライブはいいや。と思ったはずなのに、また次を待つことにする。

いつまで行けるかわからないものね。

楽しみにがんばろう。

 

 

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